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北欧浮き草暮らし

北欧浮き草暮らし

またまた問題が・・


先生と口論にはなったが、雨降って地固まる、とでも言おうか。
それから授業の内容が少し変わってきた。

教科書もするが、その他にノルウェー社会についての本を使うようになった。
これには、社会保障や、生活、歴史等が書かれており、グループに分けて内容について意見交換をするというシステムになった。
こちらの本のほうが教科書よりも現実味がある。
私たちに直接関係することもあって、読んでいてなるほどと思うこともあった。

また、小学校や中学校の教材として使われる新聞もこれに加わった。
出来事をわかりやすい言葉で書いてあるので一般紙より読みやすい。
とはいえ、まだまだ語彙力の少ない私たちでは読みきるのは難しく、辞書を引き引きなので、時間がかかってはいたが。

とりあえず授業は滞りなく進み始めた。
特別大きな満足感も得られなかったが、不満というほどのものでもなかった。

そうこうしているうちに夏休みがやってきた。
5月下旬から8月中旬まで休みとなった。

ところが、夏休み明け直前、教室が引越しをすることになったとの連絡が。

もともと古いバーネハ-ゲ(保育所)を使っていたのだが、何せ教室が1つしかない。
これでは手狭なので大きな所に移りたいと言っていたのが許可されたのだ。

ただし!

*引越しは自分達でする。
*新しい教室は長い間使っていなかったので掃除、壁塗り、補修作業、その他全て生徒達の手で
 する。

こういうことってあるのだろうか。
個人の塾や学校ではない、ちゃんと行政が運営している教室なのに。
普通に考えてかなりいい加減である、そしてこの時間も授業時間に数えるというのだ。

とりあえず私は遠隔地からきているというので自宅待機になった。

その間、難民施設に住んでいる子たちが来て教室を綺麗にしていった。
貯まっていたゴミや埃を捨て、外内壁や天上に色を塗り、台を取り付けたり。
そして前の場所から荷物を運び込む
本当に生徒達の手作りだ。

これで教室が3部屋でき、他にプレイルーム、キッチン、先生の部屋など前に比べてかなり大きくなった。

自宅待機の私はスクールオフィスから連絡をずっと待っていたが一ヶ月待っても何の連絡もなし。
先生に電話してみると、まだ授業は始まっていないとのこと。
授業が始まったらオフィスの方から連絡が入るからといわれた。

秋休みも過ぎ、いくら何でもと思い先生に連絡をする。
そうすると、初心者クラスが始まっているとのこと。
それでは私たちのクラスももうすぐ始まるのかと思いきや、先生がいないというのだ。

結局スクールオフィスに電話ををして確認することに。
なんでも他に先生がいないので1クラスだけが稼動しているとのこと。
小学校の先生がなる予定だが、その人の代わりの先生を見つけないている最中との事。
これでは一体いつ再開出来るのか、らちがあかない。

いつ来るか解らない返事を待つほどつらいもはない。

そんな時、この引越し計画が持ち上がったのだ。
もしちゃんと教室が始まっていれば私が今ここで生活することもなかっただろうに。
なんと不思議なことか。





私は典型的な日本人のパターンで、文法関係の方はましなのだが、会話力がない。
心のどこかに、間違ったことを言ったらどうしよう、と思うところがあるのだろう、きっと。
発音もおかしいし。相方などは『何を言ってるのか解らない』とよく言う。
何回言っても私の言ってることが解らないから最後には、怒ったような口調になるので諦める。

その点先生はえらいもので、私がどういうことをいいたいか理解してくれる。
これは女性と男性の能力の差かなとも思うが、とかく男性は理解しようとしてくれないように見受けられる。

私自身がノルウェー語を学校外で話すチャンスはほとんどなく、会話力が伸びないのも仕方がないかなと諦めていた。
自分から積極的に何か仕掛けないと言われるかも知れないが、近所づきあいもなく犬の散歩の時などにも全く人にあわない。
習い事にでも、と思ったこともあるが、現実には送り迎えの問題等があり(日中1日4本しか中心部行きのバスはなかった)車を運転しない私には不可能であった。

何年も、ノルウェー語を話せなくても生活できてきたのも大きいと思う。
必要に迫られると言う意識がなかったし。
相方の方の親類との付き合いはほとんどなかったし。
努力してノルウェー語を取得した人たちにしたら、なんて甘いとお叱りを受けるかもしれないが・・。

言葉はやはり来てすぐに力を入れて習った方がよかったと今更ながら思う。
いつでも言葉は習えるが、最初来たときの気合と数年後でははっきり言ってかなり差があると思う。

とりあえず1人暮らしを始めたことで、必要に迫られる機会が増えてきた。
何をやるにも自分で話をしないといけない。
よほどのことでないと相方に電話をして助けを求めるわけにもいかない。

おそらくこの1人暮らしは私のノルウェー語にとっても大きな変化をもたらしてくれるのでは?と期待している。





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